毎月のようにカードローンを使っている人が、どうしても錯覚してしまう事があります。
それはカードローンを「借金ではなく、自分の使えるお金と錯覚してしまう」事です。カンタンな申し込みで苦労せずお金が手に入ってしまう、そんな便利さの反面で、非常に多くの人が錯覚してしまっている部分です。
総量規制が施行されて以降は殆ど行われていないと思いますが、かつてカードローン業者は頻繁に「増額案内」を行っていました。これは簡単に言うと「あなたはもっと借りられるので、限度額を増やしませんか？」という、業者からの嬉しいお誘いです。
これはカードローンの利用を繰り返している人からすると、目の前にいきなり増額分のお金がちらつく事になります。つまり「自由に使えるお金が増えた！」と錯覚してしまうのです。間違ってはいませんが、自由には当然それに対する代償や義務が発生する事を忘れてしまうのです。
カードローンというのはお小遣いではなく、「返済義務のあるお金」です。借りたら返す。これはカードローンを利用する人のモラルでもありますが、カードローンは「返さない」という事が絶対に許されない、正式な契約を結んだ上で貸し出されるお金です。
返済をないがしろにするような行為は自分の信用問題に関わるだけでなく、ともすると自分の周辺にまで迷惑をかけてしまいます。過去にやってしまった悪質な返済遅延のせいで、その後家庭を持ち、いざ住宅ローンを借りようと思った時に、過去の延滞問題が引っかかってローン審査に受からないケースというのは、充分にあり得る事です。
そのような訳で、カードローンとは「お金を返さなければならないルール」だという事を、当然ながらしっかりと自覚しておかなくてはならないのです。これをしっかりと心掛けておくだけでもカードローンに対する認識というのは大きく異なってくるのではないでしょうか。
カードローンを繰り返している人や、多重債務に陥ってしまっている人からすると、カードローンのお金を返済し、利用額が生まれると「これで○○万円使える」と思ってしまう人も多いです。
そういう場合は、使う事よりも返す事のほうに意識を向けてみましょう。
使えるお金の額よりも、返済しなくてはならない額のことを。
そしてカードローンは使えるお金ではなく、返さなくてはならないお金であることを。
これらはカードローンに頼れば頼るほど忘れがちになる事ですから、常にそんな認識を持っておきましょう。
