総量規制という「お金が入ってくるチャンスが少ない」状況の中で、カードローン業界は大きなターニングポイントとも言うべき段階に立たされています。過払い返還訴訟という「返済しなければならないお金を大量に抱えている」状態で、まるでカードローン業者が多重債務者のような状況になっているからです。
入ってくるお金よりも出て行くお金の方が多い状況というのは、会社としても由々しき事態です。お金を貸す側だったはずのカードローン業者がそのような状況に陥ってしまったのですから、皮肉なものですね。
これはカードローン業者の営業が悪かったという訳ではなく、過払い返還訴訟、そして総量規制という「法律」によるものです。カードローン業者に対する同情の声も聞こえてきていますが、それでも現実問題、苦境に立たされているという事に変わりはありません。
そんなカードローン業界は、これからどのような方向に向かおうとしているのでしょうか。
これは厳しい現実ですが、これから先まだまだ業者の倒産は増えていくと言われています。この法規制は、かつては「業界の王者」とまで言われた程の大手老舗カードローン会社が民事再生法を申請、つまりは倒産状態に陥ってしまったほどです。業界1位の会社ですらそのような状況にあるのですから、他の会社の状況も推して計るべきでしょう。
いまカードローン業界は、これまでのように「多重債務者にたくさんお金を借りてもらう」という経営方針から、「ライトユーザーにもカードローンを使ってもらう」という方向にシフトチェンジしていかなければならなくなっている、と言っても良いでしょう。
かつては「狭く深く」といったカードローンでも多くの利益を得られていたのですが、これからは「広く浅く、でもサービスは充実して」行っていかなければならなくなってきています。その為、インターネットや雑誌などでも多くの広告を見かけるようになっているとも言えますし、借入れや返済においての利便性がもっともっと充実するかもしれない、という期待も出来ますね。
業界が分岐点に立たされているように、私たちユーザーも「お金を借りること」の分岐点に来ていると言えるかもしれません。この機会に「自分のカードローンの使い方」について考えてみるのも良いでしょう。